こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
先日、駆け出しのコンサルタントの方から、
「私はどういうファッションをすればいいでしょうか?」
というご相談をいただきました。
その方は、私が会社員のときに
紳士服を売っていたことをご存知だったので、
このご質問を私にしたのでしょう。
ですが、これはむずかしい質問ですね。
なぜなら、十把ひとからげに、
「こういうスーツを着ればいい」という答えが
存在しないからです。
コンサルタントだったとしても
どの業界のコンサルタントなのかによって、
かなり変わってきますし。
また、年が変われば流行も変わります。
ファッション業界では談合が行われていて、
流行する色は2年前に決まっていますし、
流行するデザインは1年前に決まっています。
その上で、私がお伝えできるのは、
「同質化戦略」と「異質化戦略」という
メタ(高次)な戦略です。
同質化とは同じような存在になることで、
異質化とは異質な存在になることですね。
たとえば、ファッションの場合、
着る服のカテゴリーで同質化をして、
着る服のデザインや色や素材、ブランドで異質化をします。
「着る服のカテゴリーで同質化」というのは、
たとえば、あなたが銀行員だったとしたら、
おそらく同業の人はみんなスーツでしょう。
この場合、同質化するためにスーツを着なければ
おそらく銀行員として認められないでしょう。
たとえば、スーツというカテゴリーではなく、
Tシャツなんかを着てしまったら、
まず銀行員と見られないですよね。
ですが、同時に個性も出さないといけないので、
それが異質化というわけです。
ですから、スーツというカテゴリーの中で、
周りとは少し違うデザインや色、素材、ブランドを選ぶのです。
たとえば、周りが紺色のスーツが多ければ、
あなたはチャコールグレーを選ぶというように。
今日のまとめ。
まず、自分と同業者がどんなカテゴリーの服を
着ているかをリサーチして、
それと同じカテゴリーの服を選び(同質化)、
次に、同業者のデザインや色、素材、ブランドをリサーチして、
そこから少しだけ外れたもの選ぶ(異質化)。
これによって、
「私は同業者だけど、他とは少しちがう存在だよ」
という相反する情報を伝えられます。
このメタな戦略は、ファッションだけでなく、
家や車、携帯電話、筆記用具など
ありとあらゆる所有物の戦略に使えます。
同じカテゴリーで、違うものを選ぶ。
なぜなら、人はカテゴリーによって境界線を引き、
自分と相手が同質な存在なのか、
それとも異質な存在なのかを判断するからです。