こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
私がセミナーの参加者と話をすると、
こんなことを話してくれる場合があります。
「セミナー業界って、本当に誇大広告が多いですね。
逮捕者でも出て、健全化すればいいのに……」と。
そうですね、私もそう思います。
誇大広告は景品表示法違反であり、
つまり違法行為ですからね。
とは言え、そういうことを言う人は、
誇大広告に騙される心理である「誇大自己」に
本人たちも気づいていないのです。
誇大自己とは、「自分は特別な存在だ」という心理で、
現実の自分に比べて、自己認識が誇大化している状態です。
この誇大自己は幼稚さの証拠なのです。
私たちは子どものころ、およそ10歳くらいまでは
「自分はヒーロー(ヒロイン)である!」
という誇大自己を誰でも持っています。
ですから、「大きくなったらウルトラマンになる!」
みたいな思い込みを子どもが持っているのは正常なのです。
しかし、10歳以降、私たちは段々と気づき始めます。
「自分は万能ではなく、ごく平凡な人間だ」と。
そして、現実の自分と、自己認識のズレが
小さくなっていくのです。
ですが、最近は子どもを甘やかすバカ親が多いせいで
大人になっても誇大自己を持っている人が
異常なまでに増えているのです。
会社員生活で大した実績も出していない、
しがない普通以下の会社員なのに、
「私は起業したら、月収100万円を稼げるのでは?」
と根拠のない自信を持っている人も多いです(笑)。
まさに、現実の自分に比べて、
自己認識が誇大化している心理状態ですね。
この心理状態だと、誇大広告で
「誰でも月収100万円を稼げます」と言われると、
それを信じて購入してしまうのです。
このように、誇大広告にだまされる背景には、
「自分はできる人間だ」という
身の程知らずな誇大自己があるのです。
こういった誇大自己をもった消費者がいる限り、
逮捕者が出ても誇大広告はなくならないでしょうね。
次の詐欺師が、誇大自己を持つ消費者が発している
「甘い蜜の匂い」を嗅ぎつけてどんどん参入し、
誇大広告を打つからです。