こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
先日、とある有名なフレンチシェフとお会いして、
かなり長い時間、お話を伺う機会がありました。
その方は、フランス料理の飲食店について
業界を憂いていたのです。
・ある有名な男性シェフが女性スタッフに手を出した
・あそこのお店は、かなりの長時間労働だ
・どこどこのレストランのシェフがスタッフを殴った
このように、私がお会いしたフレンチシェフは、
かなり真剣に「業界の闇」を悩んでいたのです。
私は、「なるほど、それは大変ですね」と
うなずきながら、お話を伺ったのです。
しかし。
こういったことって、別に飲食業界だけではないですよね。
どんな業界にも、闇は必ずあります。
私は職業柄、色々な業界の経営者と話をしますが、
闇がない業界なんて聞いたことがありません(笑)。
それは、そもそも私たち人間という生き物が
光と闇を併せ持った存在だからです。
それこそ、教師や警察官、裁判官、お坊さんでさえ
不祥事がよくニュースに出るわけですから。
そして、闇には必要悪というメリットがあるわけで、
これが、哲学者ジャック・デリダが言うところの
「脱構築」というわけです。
たしかに、闇はどんな業界にも存在しますが、
それらをいちいち気にしてもしょうがない。
特に、自己肯定感が低い情報弱者ほど、
こういった闇を過剰に気にしますよね。
要は、自分自身の闇から目を背けがら、
自分には闇がまったくない人間に
見られようと必死なのです。
そして、お金を稼いだり、
お客さんに価値を提供することよりも
自分の評判の方を気にしているのです。
はぁ……そんなことを気にしているから、
ビジネスで成功しないんですよ(苦笑)。
「闇は悪いもの」というゆがんだ価値観が
自分を光の存在に見せようとする低俗な欲望を作り
問題の本質を見えなくさせるのです。