こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
自己啓発の名著『7つの習慣』を読むと、
Win-Winの関係を築く、ということが書かれています。
しかし。
これは、心理学の視点からすると、
極めてむずかしいことだと言えます。
なぜなら、相手とWin-Winの関係を築くには、
自分にも相手にも「高い自己肯定感」が求められるからです。
自己肯定感が低い人ほど、
「私がLoseになりさえすれば、この場は丸く収まる」
と考えてしまうんですよね。
ですので、自らLose-Winの状態を作ってしまう。
たとえば、あなたが個人事業主をしているとして、
有名な企業の社長と仕事をしているときに、
「ねえ、ちょっと安くしてよ!」
とその社長から言われたら、どうしますか?
「申し訳ない! 私の仕事は高いんですよね~(笑)。」
と瞬時に言えるような自己肯定感の高さがあれば
あなたはWin-Winの関係を築けるでしょう。
しかし、自己肯定感の低い人だと、
「えっ、ちょっと考えますね……」と及び腰になり、
値引きしてLose-Winの関係になるのです。
そして、自己肯定感の低い人の特徴は我慢することです。
そのまま、Lose-Winの関係をずっと続け、
我慢の感情をどんどん蓄積していきます。
そして、我慢が限界になったとき、
「もう、こんな人とは付き合いたくない!」
と相手との関係をバッサリ切るのです。
夫婦の離婚もこれと同じで、
我慢していた側がバッサリ切るのです。
つまり、自己肯定感が低い人の人間関係は、
基本的にLose-Winの状態を我慢し続け、
どこかで自分が爆発して関係が切れるのです。
たしかに、Win-Winが大切だということは
誰もがみんな頭では分かっています。
しかし、実践するには高い自己肯定感が必要なため、
実際には極めてむずかしいのですね。