
こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
今回は、『高級ブランドに興味ない人は……』の
第3回目です。
ちょっと値段が高い物を買ったときは、
すごく満足した。
でも、しばらくすると、その満足感が消えてしまった。
そんな経験はありませんか。
ここまで、ブランド物を持つと
人からの印象がかえって悪くなること、
そして自己肯定感が削られると、人はブランド物を
買いたくなることをお伝えしてきました。
最終回は、ブランド物を買った喜びが
思ったより早く消える理由と、
ブランド物を買わないぶんのお金を
何に使えばいいのかについてです。
物を買う前に、
その満足がどれくらい続くかを考える物差しと、
満足が長く続くお金の使い先がわかるので、
ぜひ最後まで読んでみてください。
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『高級ブランドに興味ない人は……(第3回目)』
ブランドの勝負から今すぐ降りろ
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前述したとおり、
ブランド物や値段が高い商品を買った喜びは、
思ったより早く消えてしまいます。
私の場合はこんなことがありました。
何年か前、「景色がいいな」と思って、
あるマンションに引っ越したんです。
引っ越した初日は満足していました。
でも、1ヶ月もしないうちに、
その景色を見なくなったんです。
友人にその話をすると、こう言いました。
「そんな景色のいいところに住んだんだから、
毎日見ればいいじゃん」と。
そう思いますよね?
でも、毎日見ると飽きちゃうんです。
これを心理学では、
快楽順応と言います。
その名前の通り、
快楽に慣れてしまうということですね。
良くも悪くも、人はその状態に慣れてしまうんです。
高級ブランドも同じです。
値段が高ければ高いほど、
買ったときに満足感があります。
ですが、その満足感にもすぐ慣れちゃうんです。
何回かその服を着る、そのバッグを持って歩く。
そうすると満足感はほぼゼロになります。
なんなら他人に何回か褒めてもらったら、
それで終わりということですね。
この感覚、わかりますよね。
そして、これに気づいている人は賢いです。
ここで紹介したいのは、
アメリカのコロラド大学ボルダー校と、
コーネル大学の研究です。
ご参考:
To Do or to Have? That Is the Question.
https://doi.org/10.1037/0022-3514.85.6.1193
この研究では、物にお金を使っても
満足感が残りにくいことがわかったんです。
じゃあ何だと満足感が残りやすいのか、
あなたはわかりますか?
結論から言うと、経験なんですよね。
ほら、よく言うじゃないですか。
「ものより経験」と。
経験の方が、
後で思い出したときに満足感が残っているんです。
「じゃあ、経験なら快楽順応しないんですか」と
思うかもしれません。
いい質問ですね。
もちろん、経験だって何度も繰り返せば、
最初ほど新鮮に感じなくなります。
たとえば私の知人で、
海外50カ国ぐらいに旅行に行った人がいます。
その人は言ってました。
「もうどこの国に行っても、
大体同じような国に見える」と。
ということで、経験にも慣れはあります。
でも、物よりも、
後で思い出したときに満足感が残りやすいのが
経験だ、ということなんですね。
だから、何か物を買うときには、
買う前に一つだけ考えてほしいんです。
「これを買ったら、何日くらいで飽きるかな」と。
仮に1週間で飽きそうだったとします。
それでもいいと判断したら、
買えばいいんです。
「1週間で飽きるのにこの値段は高いな」と
思ったら買わなきゃいい。
そういうことですね。
この仕組みを知っておかないと、
いつまでも物を買い続けてしまいます。
というか、昔の私もそうでした。
私は昔、ベルルッティという
フランスのブランドが好きだったんです。
それで、その靴を一足買いました。
買った瞬間は満足したんですが、
すぐに慣れてしまったんです。
で、その買ったときの満足感がまた欲しくなって、
今度はバッグを買ったんです。
そしたら、また時間が経って
満足感が消えちゃったんで、
今度はベルトを買いました。
そんなことを繰り返していたんです。
今考えると、
もうちょっと賢いお金の使い方ができたなと思います。
さて、自分が得ているものに満足してしまって、
行動しなくなったら成長がないじゃないですか。
あるいは、行動しないふぬけになってしまいます。
なので、進化の過程で、
快楽に慣れてしまうようになったんです。
そして、すぐにまた次のものが欲しくなる。
これはサルやラットでも
同様のことが確認されています。
だから、あなたが高級ブランドを買わないとか、
興味がないというのは、むしろ正解なんです。
そういった動物の特徴を、
ちゃんと理解しているということだと思いますね。
ここまで、ブランド物にお金を使うことで起こる、
いろいろなデメリットをお話ししてきました。
では、ブランド物を買わないぶんのお金を、
何に使えばいいのでしょうか。
そこでお伝えしたいのが、
地位財と非地位財という考え方です。
これ、ご存知ですか?
地位財というのは、その名前の通り、
地位やステータスを表す財産のことです。
代表例が高級ブランド品とか高級車とかですね。
他の人よりもいいものを持つことで、
「自分はこれだけのものを持っている」と
地位を示すわけです。
でも、この地位財は
満足が続かないことがわかっています。
一方で非地位財というのは、
地位やステータスを競うものではありません。
「具体的には何?」と思うかもしれません。
たとえば、愛情とか、良い人間関係とか、
自由な時間とか、休みとか、健康などのことです。
他の人と比べなくても、
自分が満たされることで幸せを感じられるものですね。
そして、満足が続きます。
この2つの違いは、
アメリカの経済学者のロバート・H・フランクが
分かりやすく書いています。
『幸せとお金の経済学』という本です。
興味があれば読んでみてください。
では、なぜ地位財にお金を使っても、
満足が続かないのか。
あなたはその理由がわかりますか?
理由は簡単です。
自分よりももっと
高級なブランド物を持っている人が現れたら、
自分の地位はすぐに下がってしまうからです。
ルイ・ヴィトンのバッグをあなたが持って
いたとしましょう。
そのとき、
エルメスのバッグを持っている人がでてきたら、
あなたの地位は下がっちゃうんです。
なぜなら、エルメスは高級ブランドの
トップ・オブ・トップだからです。
だから、パパ活嬢やキャバクラ嬢は、
ヴィトンよりもエルメスを欲しがるんですね。
つまり、地位財というのは、
他の人に比べて勝てていないと価値を持てない。
でも、あなたよりもお金を持っている人は
たくさんいます。
あなたよりも高級ブランドを持っている人も、
たくさんいます。
この勝負に参加した時点で、
負けが確定しているようなものなんですね。
では、どうすればいいかわかりますか?
その勝負の土俵から降りるのが正解です。
そして、代わりに非地位財に
お金や時間を使った方がいいんじゃないでしょうか。
旅行に行く。
家のお風呂を直す。
趣味のものを買う。
歯を治す。
体を動かす。
どれも、誰かに見せるためのものでは
ありません。
ですが、自分の幸福や満足感となって返ってきます。
見せるために買った物は、
見せ終わった時点で役目が終わります。
誰かにドヤって、一度褒めてくれたら、
その人は二回目は褒めてくれないでしょうw
見せるための勝負からは降りて、
自分が満たされることに
お金や時間を使ってみてください。
さて、見せるための買い物から降りたいと思っても、
つい高い物で自分の価値を確かめたくなる日も
あるかもしれません。
その気持ちの裏には、
自分を責める癖が隠れていることがあります。
自分を責めると自己肯定感が削られ、
それを埋めようとして高い物が欲しくなるからです。
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この記事を読み終わったら、
ぜひ一度使ってみてください。
最後に、この連載でお伝えしてきたことをまとめます。
1つ目:高級ブランドを身につけると、
人から好かれるどころか、好感度が下がりやすいこと。
2つ目:高級ブランドの値段の多くは、
一等地の店舗代や広告代であること。
3つ目:ブランド物を身につけると、
自己中だと思われやすくなること。
4つ目:自己肯定感が削られると、
人はブランド物で自分の価値を取り戻そうとすること。
5つ目:ブランド物を買った喜びは、
思ったより早く消えること。
6つ目:ブランド物を買わないぶんのお金は、
非地位財に使うと満足が続きやすいこと。
ぜひ今日から、物を買う前に一度立ち止まって、
それが誰かに見せるためのものなのかを
考えてみてください。
以上、『高級ブランドに興味ない人は……』の
第3回目でした。
この連載は、これで終了です。
高級ブランドに興味が持てないあなたの感覚は、
むしろ正解に近いのです。




















