
こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
今回は、「完全版! マーケティング用語集77選」の
第9回目です。
いよいよ今回で、このシリーズは終わりです。
この最終回で 第9回目は、
広告代理店と話すときに必要な
10個の用語をご紹介します。
さらに、全9回の用語解説の総まとめとして
非常に重要な2つの用語もご紹介します。
この2つは、マーケティングにおいて
もっとも重要な概念を集約する用語です。
あなたのビジネスの利益を最大化させるために、
必ず最後まで読んでください。
(第1回目から第8回目の記事も、
まだ読んでいない場合はぜひ読んでみてください)
★各用語に3段階で重要度を設定しています。
基準は以下のとおりです。
【重要度1】
汎用性はないが少数の業種では極めて重要
【重要度2】
半分くらいの業種で極めて重要
【重要度3】
多くのビジネスで極めて重要
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『完全版! マーケティング用語集77選(第9回目)』
利益を最大化するための用語12選
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広告のマーケティング用語って、
似たようなアルファベットだらけでわかりにくいですよね。
Cから始まるものだけでも、
CTR、CPC、CPA、CPOなどがあって
広告代理店と話すとき困ることはありませんか?
こういった用語を、すべて覚える必要はありません。
しかし、広告運用の質を上げるために
「なぜその用語が重要なのか」という
本質の部分だけは理解しておいてください。
では今回も、あなたがダイエットトレーナーと仮定して
解説を進めていきますね。
あなたは今、
このように感じていると想像してください。
「広告代理店の人って、
難しい用語をよく言ってくるけれど、
どういう意味なんだろう?」と。
では、マーケティング用語を解説していきます。
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広告代理店と話すときのマーケティング用語10個
1.インプレッション
2.リーチ
3.フリークエンシー
4.CTR
5.CPC
6.CPA
7.CPO
8.LTV
9.ROAS
10.ROI
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【1.インプレッション】
意味:広告が表示された回数/重要度1
インプレッションという英単語は
直訳すると「影響」になります。
広告において、なぜインプレッションを
チェックすることが重要なのでしょうか?
それは、広告がどの程度表示されているかを
確認できるからです。
この項目をチェックすることで、
広告が十分に露出できているか、
または過剰に表示されていないかがわかります。
【2.リーチ】
意味:広告が表示された人数/重要度1
リーチという英単語は直訳すると「到達」になります。
インプレッションは
「広告が表示された回数」でしたが、
リーチは「広告が表示された人数」を示します。
回数と人数の違いですね。
リーチをチェックすることが重要な理由は、
インプレッションと同じで
広告が表示された人数を確認できるからです。
【3.フリークエンシー】
意味:1人あたりの広告表示回数/重要度1
フリークエンシーは英語で「頻度」という意味です。
広告でフリークエンシーをチェックする理由は、
1人の人に何回広告を見せているかを把握するためです。
もしあなたが、同じ広告を何度も何度も見たら
うっとうしく感じますよね?
そう、広告疲れが起きるので、
フリークエンシーが高すぎるのは良くありません。
一方で、フリークエンシーが低すぎるのも問題です。
理由は、広告での認知が不十分だからです。
【4.CTR】
意味:クリック率/重要度1
このCTRは、「クリック・スルー・レート」の略です。
覚え方として「クリックするレート」と
ダジャレで覚えると良いかもしれません。
レートとは率という意味です。
CTRが重要なのは、
CTRの高さで、広告の良さがわかるからです。
一般的に、良い広告ほど目を引くじゃないですか。
なので、良い広告ほどクリック率が高くなるんです。
なお、CTRの計算式は
クリック数 ÷ インプレッション × 100です。
【5.CPC】
意味:クリックごとの広告費/重要度1
CPCは「コスト・パー・クリック」の略で、
クリック単価とも呼ばれます。
なぜ、CPCの数字を見る必要があるのでしょうか?
それは、CPCが高い場合は
広告費がペイしないからです。
イメージしてみてください。
極論ですが、1クリックに
1万円もの広告費がかかったとしたら、
あなたの商品をいくら売っても
絶対に採算が取れないですよね?
なお、CPCの計算式は 広告費 ÷ クリック数です。
【6.CPA】
意味:成果ごとの広告費/重要度1
「C」から始まる用語が続くので混乱しますよね?
一度覚えてしまえば、余裕なんですけどね。
CPAは「コスト・パー・アクイジション」
の略で、アクイジションとは成果という意味です。
この成果とは、たとえば
ダイエットトレーナーであれば、
無料カウンセリングに申し込んでもらうことです。
なので、この場合のCPAとは、
「無料カウンセリングに申し込んでもらうための、
見込み客1人あたりの費用」ということです。
ちなみに、高額商品の無料カウンセリングの場合、
CPAは10万円くらいを狙うことが多いです。
つまり、無料カウンセリングに
来てもらうためのコストは、
見込み客1人あたり10万円ということです。
このCPAでペイしないようなビジネスは、
広告が向いていません。
なお、CPAの計算式は 広告費 ÷ 成果数です。
【7.CPO】
意味:注文ごとの広告費/重要度1
CPOは「コスト・パー・オーダー」の略です。
ここでいうところのオーダー、
つまり注文とはどういう意味かわかりますか?
たとえば、ダイエットトレーナーであれば
有料のダイエットトレーニングに申し込んでもらうことです。
なので、この場合のCPOとは
「有料のダイエットトレーニングに
申し込んでもらうための、
成約客1人あたりの費用」のことです。
なお、CPOの計算式は 広告費 ÷ 注文数です。
【8.LTV】
意味:顧客の生涯価値/重要度2
LTVは「ライフ・タイム・バリュー」の略です。
その名のとおり「1人のお客さんが生涯で
どれだけの利益をもたらしてくれるのか」を表しています。
たとえば、ダイエットトレーニングのサービスを
20万円で提供したとします。
そのお客さんが、
生涯で何もリピート購入しなかった場合
LTVは20万円となります。
わかると簡単なのですが、
LTVはCPOと密接な関係があります。
CPOがLTVを上回ると赤字、下回ると黒字、
同じ金額ならトントンとなります。
【9.ROAS】
意味:広告費に対する売上の割合/重要度1
ROASは
「リターン・オン・アドバタイジング・スペンド」
の略です。
「リターン」の意味はそのままリターンで、
「アドバタイジング・スペンド」というのは
「使った広告費」という意味ですね。
ただし、これは売上ベースの指標で、
利益は考慮されていません。
ダイエットトレーナーのように
原価率が極めて低いビジネスの場合は
ROASで見ても構いません。
ですが、原価率が高いビジネスの場合は
ROASが100%を超えていたとしても、
赤字になってしまうのです。
そこで、次に紹介するROIという指標が
重要になります。
なお、ROASの計算式は、売上 ÷ 広告費 × 100です。
【10.ROI】
意味:投資額に対する利益の割合/重要度2
広告関連の用語はこれで最後です。
ROIは「リターン・オン・インベストメント」
の略です。
「リターン」の意味はそのままリターンで、
「インベストメント」というのは
「投資」という意味ですね。
「ロイ」と略す人もいます。
ROIはROASと違って広告費だけでなく、
ありとあらゆるコストも含めて算出します。
つまり、ROIがプラスであれば、
その商品は黒字であることを示します。
ROIの計算式は、利益 ÷ 全てのコスト × 100です。
広告代理店と話すときに必要な
10個の用語の解説は以上です。
さて、これまでに、75個の
重要なマーケティング用語をご紹介してきました。
これだけ多くの用語があると、
「結局、マーケティングで
一番大切なことって何なの?」と
疑問に思いませんか?
そこで、最後に
これまでにご紹介したすべての用語の根底にある
「マーケティングの本質」を表す2つの用語を紹介します。
この2つさえ理解すれば、
他の用語の理解がたとえ不十分だったとしても
マーケティングの全体像がクリアに見えてきます。
非常に重要なので、
気を抜かず最後まで読んでくださいね。
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全体像を表すマーケティング用語2個
1.メンタル・アベイラビリティ
2.フィジカル・アベイラビリティ
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【1.メンタル・アベイラビリティ】
意味:思い出しやすさ/重要度3
メンタルとは「頭の中の」という意味で、
アベイラビリティとは「有効性」という意味です。
ちょっと難しく感じますよね?
でも、わかると簡単です。
たとえば、ある人が
「5kg痩せたいな」と考えたとしましょう。
こういった悩みが生まれたときに、
見込み客があなたのダイエットトレーニングを
思い出してくれることが、
メンタル・アベイラビリティです。
センスのあるあなたなら気づいたと思います。
オウンドメディア、広告、メール、LINE、
ダイレクトメール、SEOなどのすべては
メンタル・アベイラビリティを高めるための
行為だったのです。
つまり、思い出しやすくするための行為です。
腑に落ちましたか?
世の中には、5kg痩せるための手段は
無数にあります。
その無数の手段からあなたのサービスを
思い出してもらう確率を高めることが重要なんです。
【2.フィジカル・アベイラビリティ】
意味:買いやすさ/重要度3
フィジカルとは「物理的な」という意味で、
アベイラビリティとは「有効性」という意味です。
たとえば、「5kg痩せたいな」と考えた見込み客が
幸運にもあなたのサービスのことを
思い出してくれたとします。
しかし、グーグルで検索しても
あなたのランディングページが見つからなければ
申し込みたくても申し込めないですよね?
ランディングページの
表示速度を高めて離脱を防いだり、
申込みボタンを目立たせたりするのも
フィジカル・アベイラビリティを高める目的です。
このように、思い出してもらった後は、
買いやすさが重要になります。
ちなみに、オフラインの店舗ビジネスでは、
営業時間、在庫、立地、店舗数などが、
買いやすさに大きく影響します。
さて、以上で77個のマーケティング用語の解説が
すべて終わりました。
ここまで読んでくれたあなたは、
マーケティングの重要な用語や流れについて
かなり理解が深まっているでしょう。
特に、最後にご紹介した2つの用語は
マーケティングにおいてもっとも重要なので、
必ず覚えておいてください。
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「完全版! マーケティング用語集77選」のシリーズは
これで終わりです。
次は、望み通りにお客さんを動かすための
「黒すぎる心理術」をシリーズ形式でお伝えします。
ぜひ、楽しみにしていてください。