こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
私はよく、セミナーの参加者に対して
良書について、このように言っています。
「年月の風化に耐えてきた古典の方が、
新刊よりも、ふるいに掛けられてきたため、
良書である可能性が高い」と。
なのですが。
実際には、良書ではない場合も多いです。
それは、古典の方が例え話が古かったり、
説明が冗長だったりして、
理解しにくいことが多いからです。
例えば、フランク・ベトガーが書いた、
『私はどうして販売外交に成功したか』という
営業についての古典を読み返したことがあります。
この本は、1964年に出版された本です。
実に50年前の本。
この本、私が社会人になった当時に読んだ本で、
とても良書だった記憶があるので、
Kindle版を買って、また読んでみたのです。
すると……その感想は……
微妙でした。
これは、私自身が、
昨今の「すぐに結果が出るビジネス書」に
慣れすぎてしまったためかもしれません。
少し冗長なこの本に対する感動は
以前読んだ時ほどではありませんでした。
そう考えると、古典が必ずしも良いわけではない、
のかもしれませんね。
全ての物の価値というのは
相対性によって決まるわけですから、
古典であってもこの原則からは逃れられないのです。