こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
ビジネスをする人の中には、
未来を予測しようとする人がいます。
「将来、◯◯な未来になるはずだから、
このサービスが流行るのではないか」
などと仮説を立てている人です。
そのように長期視点を持ち、
仮説を持つのは素晴らしいことでしょう。
思考停止して世間に流されているだけの人よりは、
はるかに成功しやすい傾向にあります。
ただ私は、あまりにも遠い未来を予測するのは、
さほど意味がないとも考えています。
なぜなら予測不可能なことが多すぎて
人間の頭脳では到底読みきれないからです。
私の感覚で言えば、
5年以上先の未来予測は、ほぼ空想ですね。
というのも、全世界には膨大な研究者がいて、
日夜、新技術を開発しています。
その中には、活版印刷や電話の発明のような
パラダイムシフトが起こる
テクノロジーも数多くあるでしょう。
そのうち、どの研究がどれくらいの年数で
成果を出すのか、すべてを把握するのは困難です。
そこに政治や文化、自然現象も影響してくるため、
前提条件が大きくズレてしまう可能性もあります。
また、テクノロジーの進歩以上に
予測が難しいのが、人間の価値観の変化です。
たとえば現代は、スマホやパソコンを使えば、
大半のデスクワークは自宅でできます。
やろうと思えば、大部分の会社の
通勤を削減できるでしょう。
これは今にはじまったことではなく、
1990年代後半にはある程度可能でした。
しかし現実は、多くの人が、
「顔を合わせて働くべきだ」
という価値観を持ち続けてきたのです。
そのため、自宅でできる仕事でも、
職場に出社して行うのが、主流となっていました。
ただ、最近になってようやく、
リモートワークを取り入れる会社が増えてきています。
これは、テクノロジーが進歩の速度と
人間の価値観の変化の速度がズレている例です。
十数年前、中途半端な知識人は
「ネットが発達すると、すぐに出社がなくなる」
と予測していました。
しかし、テクノロジーの予測は当たっていたものの
人の価値観の変化が起きるタイミングの予測が、
大きくはずれていたわけです。
こうした人間の価値観の変化は、
どれくらいのペースで変わるのか、
本当に予測が難しい。
災害や戦争、感染症の流行などで、
あっという間に人々の価値観が変わり、
新技術が広まる場合もあります。
逆に、便利なモノが発明されているのに、
一般人に使われないまま、
長い月日が経ってしまう可能性もあるのです。
こういった人間の価値観の変化を、
正確に予測する方法は、確立されていません。
今回の内容をまとめます。
テクノロジーの予測だけでも、
何年も先まで読むのはかなり困難です。
その上、人の価値観の変化まで考慮すると、
もはや人知を超えたレベルになります。
そのため、未来予測は数年先くらいまでしておけば、
十分だというのが私の考えですね。
コメント
おはようございます。
数年先の未来予測で十分ですという考え方は理解できました。
人の価値観の変化を予測するのが難しいという点もです。
5年以上の予測は空想。
これ、気に入りました。