こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
「契約書を結ばないで仕事ができるような取引先と
一緒にビジネスをするとよい」
ということがよく言われます。
なぜなら、それは相手が信頼できる証拠であり、
一緒にビジネスをしたときにスピードも速く、
コストも少なくなるからです。
これは半分本当で半分ウソだと私は思っています。
半分本当というのは、その取引先がギバーで、
契約書を結ぶ必要がない人であれば
むしろ結ばないほうがいいからです。
契約書に書いていないことでも、
お互いに与え合って、より大きな結果が出せます。
契約書を結ぶことによって、
その内容に縛られてしまうんですよね。
一方で、世の中にはテイカーもいます。
そういう取引先は、契約書を結んだとしても、
その内容の穴を利用してだましてきたり、
おどしてきたりします。
「それなら、弁護士に穴をふさいでもらえばいいじゃない」
と思うかもしれませんが、それもなかなかむずかしい。
相手を見極めて、相手に合わせて
契約書の穴を完璧にふさげるような優秀な弁護士は
とっくに独立して成功しているはずです。
残念ながら、少なくない弁護士は、
取引からもたらされるリターンを正確に読めず、
リスクを最小化することばかり考えます。
また、相手がしたたかなテイカーの場合、
弁護士に契約書の内容をチェックしてもらっても
それでも穴をついてだましてくるのです。
分かると思いますが、結局のところ、
日本人対日本人の小さな取引であれば、
契約書らしい契約書なんて最低限でいいのです。
ですので、私の結論はこうです。
・相手がテイカーか、ギバーか見極める力をつける
・もし途中でテイカーであることが判明した場合、
ローリスクで損切りできるような状況をつくる
・相手がテイカーでも、うまくやりとりする力をつける
これらのほうが、契約書よりもずっと重要です。