こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
過去に、私のセミナーに来た会社員の男性で、
会社や上司に対してやたら批判的な人がいました。
「私は認めてもらっていない」という理由で、
今の環境が不満らしく、起業をしたいとのことでした。
とはいえ、特にやりたいこともなし、
セールスやマーケティングを学んでいるわけでもなし、
貢献したいお客さんがいるわけでもなし、の状態でした。
彼に対して、私はこんな苦言を呈しました。
「そんなに会社が嫌なら、辞めちゃえばいいんじゃない?
起業したら、今よりももっと環境が悪くなると思いますが。
セールスやマーケティングも学んでいないのだから、
起業してもまったく稼げないと思いますよ。
どうせ貯金もすぐに尽きて、どこかの会社に再就職する際に
今よりももっと悪い条件で拾われるだけでしょう。
今の会社が、あなたみたいな使えない社員に対して
給料を払えているのは、上司なり社長なりが
マーケティングやセールスができているからですよね。
そういった、自分のことを食わせてくれている
上司や社長に対してまったく感謝の気持ちもなく、
批判だけは一丁前なんですね(笑)。
それに、特にやりたいこともないし、
貢献したいお客さんがいるわけでもないのに。
起業だなんて本当におめでたいですよね。
「私は認めてもらっていない」とのことですが、
会社を辞めてしまったら、会社の肩書きもなくなるのだから、
もっと社会から認めてもらえなくなりますよ。
起業して、それなりに成功するまでの間は
無職の人と大差ないですよ。
近所の人からは、プー太郎扱いされることでしょう。
ということで、それでも起業したいなら、
さっさと会社を辞めて、痛い目を見てくださいね」
以上のように、私が厳しく申し上げたところ、
天狗の鼻を折ってしまったらしく、
その後のセミナーには来なくなりました。
彼には厳しい現実を直視してもらったのですが……(笑)。
まあ、起業して貯金全てを失って痛い目に合うよりは、
まだマシだったと思います。
昔から、準備ができていない会社員に対して
ファンタジーを見せる起業支援コンサルタントがいて、
彼はそういった人に焚き付けられてしまったのでしょう。
夢の世界から覚ましてあげることが私の仕事なので、
今振り返っても、いいことを言ったなあと思います。