こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
インターネット業界や通信業界には、
「ラストワンマイル」という用語があります。
最後の1マイル=およそ1.6kmという意味ですね。
例えば、光ファイバーのインターネット回線の場合、
大きな区間なら太い光ファイバーを引くことができます。
しかし、そこからどうやって残り1.6kmの距離にある
ユーザーに回線をつなぐのかが問題なのです。
太い光ファイバーを1本1本バラして、
個人の自宅に細い光ファイバーの回線を通すのは
なかなかにコストがかかるというわけです。
昨今、このラストワンマイルという言葉は
物流業界でも言われるようになりました。
例えば、Amazonなどで商品を注文したら、
大きなトラックで家の近くの物流センターまでは
荷物を配達することができます。
しかし、そこから小さなトラックに積み替えて、
自宅まで残りの1.6kmを配達するのは、
不在者も多いのでなかなか大変というわけです。
このことが、英語力にも言えると私は考えます。
つまり、ラストワンページの英語力。
私は心理学やマーケティングの本は、
洋書ではなく翻訳書で読むことが多いです。
なぜなら、良い洋書であれば
どんなに分厚くても難しくても翻訳されるからです。
たとえば、社会心理学で有名なスタンフォード実験の全貌を
公開した名著『ルシファー・エフェクト』は
808ページの分厚さですが翻訳されています。
ご参考:『ルシファー・エフェクト』
ですので、洋書1冊を読み切る英語力ってあまり必要ない。
また、ビジネスの現場でもこれは同じ。
英語の契約書などは、法律に強い人に翻訳してもらって
日本語でしっかりと内容を確認しますよね。
つまり、ビジネスの現場でも
翻訳者を雇えば、英語力はあまり必要ないのです。
そうすると、英語力が必要になるのって、
日常で見る英語のホームページを
理解するシーンがメインだと思うのです。
一応、Google翻訳などの翻訳サービスもありますが、
どうも読みにくい翻訳になってしまうからです。
だから、ラストワンページ(最後の1ページ)の英語力。
あるいは、海外旅行などに行った際、
現地のホテルのスタッフなどと話すときに必要な
ラストワンミニッツ(最後の1分)の英語力。
英語力って、それさえあれば十分で、
それ以上あってもあまり意味がない。
つまり、限界効用逓減するというわけです。