こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
今日は、非常にマニアックなテーマですので、
ピンと来た方だけ読んで下さい。
先日、私は「お金の心理学」セミナーをしたのですが、
その参加者から、こんなご質問をメールで頂きました。
「アンソニー・ロビンズとピーター・セージが
伝えていることで最大の違いは何でしょうか?
また相馬様とピーター・セージの伝えていることで
最大の違いは何でしょうか?」
これは……
なんとも、マニアックな質問ですね。(笑)
アンソニー・ロビンズというのは、
扇情的なセミナーで有名なコーチです。
そして、ピーター・セージは、
私が過去に本の翻訳をしたことがあるのですが、
そのアンソニー・ロビンズのトレーナーですね。
最大の違いと言われても、たくさん違いがありますが、
共通して比べられる、心理学の部分だけ、言及します。
まず、
>アンソニー・ロビンズとピーター・セージが
>伝えていることで最大の違いは何でしょうか?
の部分について。
これは、ピーター・セージ著『自分を超える法』で
彼が書いていますが、
感情とは感じるためにあるのであって、
無理にコントロールするためにあるのではない、
という部分が大きく違うと思います。
アンソニー・ロビンズは、感情をコントロールして
自分の状態(ステート)を高いまま維持しよう、
ということを説きます。
が、ピーター・セージはそうではない。
感情のコントロールというのは、
やり続けていると、次第に効果が出なくなってきますので、
意味がないですからね。
続いて、
>また相馬様とピーター・セージの伝えていることで
>最大の違いは何でしょうか?
の部分について。
これは、自己肯定感とか、安全基地といった、
臨床心理学の部分が違いますね。
ピーターは、もともと母親から無償の愛を
受けていたこともあって、
「失敗しても、絶対に自分は大丈夫」
という自己肯定感が備わっていたようでした。
そのため、「リスクをとれ」とか、
「不安定を受け入れろ」といったことを
よく説いていたのです。
しかし、私自身が感じていたのは、
こういったアドバイスは凶器である、
ということでした。
少なくとも、
「失敗しても、絶対に自分は大丈夫」というような
絶対的な自己肯定感が備わっていない人にとっては。
そもそも、普通の日本人は、
「失敗したら、私は人から糾弾される」
と思っている人が多いですので
「リスクを取れ」とアドバイスをすると
全く行動できなくなる方が本当に多かったからです。
そして、行動できなくなった結果、
「行動できない自分はダメ人間なんだ……」と
どんどん自己否定のスパイラルにはまっていく人を
たくさん私は見てきました。
ピーター・セージにとっては、
「失敗しても、絶対に自分は大丈夫」という自己肯定感は、
当たり前すぎて、当然の前提になっていたようです。
このあたりの、臨床心理学の知識については、
私の方が、アンソニー・ロビンズや
ピーター・セージよりもあります。
勉強量、知識量では負けません。
他にも違いはありますが、
心理学の違いというと、こんな感じです。
それにしても、今日はマニアックな質問でした。(笑)
どちらかというと、セミナーの参加者向けの内容ですので、
こういったテーマは、今後は参加者向けの
メールマガジンで書こうと思います。