こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
以前、あるセミナー講師がこう言っていました。
「今は不況なので、起業に向いていない時期です」と。
これについて、どう思いますか?
私は、これに対して、異を唱えたいと思います。
まず、不況とは何なのか、考えてみましょう。
例えば、マクロ経済においては、
不況というのはGDPの減少を指します。
しかし、ご存知のとおり、
ここ数年、日本のGDPは緩やかに増加しています。
つまり、今の日本は好景気なのです。
ただし、給料が上がっていないなどの理由で、
好景気だということをほとんどの人は感じられないのですが。
と考えると、そもそもの前提である、
不況ということが、怪しくなってきますね。
そして次に、不況だと、本当に起業に向いていないのか、
ということについて、検証する必要があります。
これも論理的に考えると、すぐに答えが出ます。
なぜなら、マクロ経済(国全体の経済)と、
ミクロ経済(私たち1人1人の身の回りの経済)は
必ずしも同じではないからです。
百歩譲って、今の日本全体(マクロ経済)が不況だとしても、
全ての人(ミクロ経済)が不況になるわけではないのです。
どんな業界であっても、
トップ5%はウハウハに儲かっていますし、
下位の50%は、倒産間際です。
これは、儲かっているIT業界だろうと、
利益率が低いことで知られる製造業だろうと同じです。
小さなビジネスの場合、
競合との関係や、お客様の関係で、
ほとんど売上が決まってしまうからです。
そう考えると、
「今は不況なので、起業に向いていない時期です」
というのは、どう考えてもおかしいですね。
結論です。
たとえ不況だろうと、あなたが準備ができているなら、
起業すればいいと思いますし、
たとえ好況だろうと、準備ができていないのなら、
絶対に起業してはいけません。
ビジネスの世界には、
「本当っぽく聞こえる嘘」がたくさんあります。
こういった嘘に騙されないようにしましょうね。