こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
哲学を勉強していない人であっても、
哲学者ニーチェの「神は死んだ」という言葉は
人口に膾炙しているのでご存知だと思います。
このニーチェの言葉は、
「キリスト教的な価値観は価値を失った」
と解釈するのが普通でしょう。
まあ、ここまでは常識ですよね。
それで、ここからは、心理職のはしくれの私が、
ニーチェの心理を分析してみようと思います。
ニーチェの理論や言動を分析してみると、
彼の性格が浮かび上がります。
それは、自己愛バカ。
ニーチェは、自分は天才であり、
他の人間は畜群(家畜の群れ)だと考えていました。
私からすると、こういったニーチェの自己愛の強さは
病的だとさえ感じます。
そして、彼は、誇大妄想も激しかった。
たとえば、自分が書いた本は
何千年も読まれるだろうとさえ思っていました。
もし現代なら「自己愛性パーソナリティ障害」と
ニーチェは診察されるかもしれませんね(笑)。
ですから、私は思うのです。
前述したキリスト教や神への批判にせよ、
ソクラテス以降の哲学への批判にせよ、
彼は「最初に論理ありき」ではないだろう、と。
まず、ニーチェは自分を超人と思い込み、
キリスト教や神、多くの哲学者を上回る存在だと
自分を考えていたのではないか。
傲岸不遜、大胆不敵な自己愛。
つまり、ニーチェの場合、
「最初に自己愛ありき」なのだろうと
私にはそう思えるのです。
そして、ニーチェの自己愛の上に立脚した論理こそが、
かの有名なニヒリズムなのでしょう。
もし、意味が文脈によって決まるなら、
ニヒリズムの意味は、自己愛バカの文脈から
意味を考える必要がありますよね。
こうやって見てみると面白くありませんか?
ニーチェの思想に横串を刺して
心理学の視点から見てみると、
新しい意味や文脈を見つけ出せるのです。